魚料理のコツ


<新鮮な魚の選び方>


全体  全体に、張りとツヤがあるものが新鮮です。
目が澄んでいて、いきいきとしている。
えら えらぶたを開けてみて、鮮やかな赤色をしている。乾いていない。
(でも、あらかじめパックされている場合には分かりませんね)

さんま、いわし、さばなどの青魚は、背が青く光っている。
身に締まりがある。押してみて弾力がある。
うろこ うろこがはがれ落ちていない。


<おいしくするために>


内臓とえらは傷みのもと
魚の傷みは、内臓やえらの部分から始まる。一尾魚を買ったらすぐに取り除き、
腹の中を中心に、えらのまわりの汚れもきれいに洗う。
魚はなるべく手でさわらない
人間の体温にふれるほど、魚の鮮度は下がるので、なるべく魚の身にさわらな
いよう気を配る。
一尾の魚を扱う時は、尾や頭を持つようにする。また、刺身のサクを切る時は、
手で軽く押さえる程度にする。
塩は高いところから
魚をざるにのせ、塩がまんべんなくゆきわたるよう、高い所(30cm程度)から
塩をふる。塩をふると余分な水分が抜けて身が締まり、生臭さが消える。
煮魚には落としぶたを
魚を煮るには、鍋よりひとまわり小さいふたを使う。落としぶたにクツクツと
煮えた汁がぶつかって、魚に戻るので、魚全体に味がまんべんなくしみる。
また、なべの中で魚が動かないので、身崩れが防げる。
落としぶたは魚の表面が煮えてから
落としぶたをする前に、魚の表面に煮汁を回しかけるか、鍋を揺するかして、
表面を固める。こうすると、ふたの裏に魚の皮がくっつかない。

 

<魚を調理するときの道具>

出刃包丁 片側だけ刃がついた和包丁。
包丁自体に重みがあるので、魚の身がおろしやすく、固い骨を
切るのにも適している。初めて買うときは、中位の大きさのも
のを。
まな板 魚専用のものを1枚決めておくとよい。魚を置く前には一度水
で濡らし、水気をふいてから使う。
使った後は、塩をかけてたわしなどでこすり、熱湯をかけると
消毒効果がある。においが気になるときは、酢水でふく。

柳刃包丁 刺身を造るのに使う細長い包丁。あると便利
うろこ引き うろこをこそげ取る。なければ、包丁でもよい。
調理ばさみ 魚のあらや白子などを手早く切るのに便利。他の用途にも広く
使えるので、あったほうが良い。
骨抜き:骨をつまんで引き抜く。魚を開いたときに残った腹骨な
どを取るときには、非常に便利。


<下ごしらえをするときのコツ>


一尾魚はえらや内臓、表面のぬめりなどがあると傷みが早いので、買ってきた
日に手早く下ごしらえをする。
身をおろす前には、まず魚の表面をきれいにすること。魚全体にたっぷりと塩を
ふり、流水にあてながらうろこ引き(または包丁)を使って、尾から頭にかけてう
ろこをこそげ取る。

*塩をふると、うろこが回りに飛び散らず、簡単に取り除ける。また、汚れやぬ
 めりも塩について一緒に落ちる。


<魚をおろす>

** 二枚おろし・三枚おろし **
中骨と身を切り分けるおろし方。
ほっけやさば、さんまなど、どんな魚にも応用でき、刺身、焼きもの、煮もの、
揚げ物など、幅広い料理に向く。


1,まな板の上で、頭を右、腹を手前にして、尾の部分を左手でしっかり押さ
える。胸びれの下に包丁をまっすぐ立てて入れ、頭を落とす。
2,腹側に、肛門のところまで浅く切り目を入れ、包丁の先で内臓をかき出
す。手早く水で洗い、残った内臓や血を除いて、水気を拭く。
3,背側を手前に、尾を左にして置き、中骨の上に包丁を入れ、骨に沿って
尾まで切り開く。
4,腹側を手前に置きかえ、同じように骨に沿って切り開く。これで、骨のつ
いた身と、ついていない身が1枚ずつになる。(これは、二枚おろし)
5,骨のついている身のほうを、中骨を下に、尾を左にして置き、尾を切り落
とす。骨の上に包丁を入れ、(3)〜(4)と同じように骨に沿って切り開き、
中骨を切り離す。
6,できあがった2枚の身のそれぞれについて、身に残った腹骨(内臓を包
んでいるあばら骨)をそぎ取る。包丁を寝かせ、骨の下をくぐらせるようにして。
これで、三枚おろしの出来上がり。


** 五枚おろし **
かれいやひらめなど、平たい魚は三枚におろせないので、五枚におろす。
刺身、揚げ物、焼き物などに向く。


1,塩をふり、流水の下でうろことぬめりを落とす。背を上にして、尾が左側にな
るように置く。胸びれの下に包丁を入れ、包丁を少し頭側に傾けながら、頭を切
り落とす。
2,包丁の先で内臓をかき出す。手早く水で洗い、残った内臓や血を除いて水
気をふく。
3,頭側を左にして置き、頭側から尾側に向かって、身の中央に中骨まで包丁
を入れ、まっすぐ切り目を入れる。
4,尾の付け根に、中骨に達するまで包丁を入れ、次にえんがわ(胸びれ、背
びれ)に沿って、身の中心に向かって包丁を入れる。
5,魚の向きはそのままで、(3)で入れた切れ目に沿って包丁を入れ、身の半
分ずつを切り離す。
包丁は頭側から入れ、中骨の上を滑らせるようにしながら、中央の切れ目から
えんがわに向かって、また頭側から尾側に向かって包丁を動かす。
次に、尾側を左に置きかえ、今度は尾の側から先と同様に包丁を入れて、同じ
側の残りの身半分を切り離す。
6,中骨を下にして、(3)〜(5)と同じ手順で裏側から半分ずつの身二枚を切り
離す。
卵があるときは、手で静かに取る。


<手開き>

いわしの場合は身が柔らかいので、手で開くことができる。包丁を使うと
小骨が身に残るが、手で開くと中骨について一度にとれる。
この開き方は、焼き物、揚げ物などに向く。

1,先に頭を落とす。胸びれの下に包丁を入れて、そのまま下に向かって切る。
2,腹側を尻びれの近くまで切り落とし、内臓をかき出します。水で洗って残った
内臓を除き、水気をふく。
3,切った腹側から中骨に沿って親指を入れ、骨に沿って指を動かして、背のと
ころまで身を開く。
4,反対側も同様に、残った骨と身の間に指を入れて動かし、開く。
これで身が全体に開き、骨が真ん中に残った状態になる。
5,左手で身を押さえながら、残った中骨を頭の側でつまんで、尾のほうに向か
ってゆっくりとはずしていきます。骨は尾のところで折り取る。
残った腹骨は包丁でそぎ取る。


<背開き>
背側から包丁を入れ、身を一枚に開くおろし方。ここでは両開き
について説明する。(片開きとは、頭を残すもの)


** にしんの場合 **


1,頭を右に、腹を上にして置く。頭の方から尾の付け根まで、背側にまっすぐ切り
目を入れる。
2,(1)の切り目から、中骨の上に深く(と言っても、腹まで行かない)包丁を入れ、
骨に沿って尾まで身を切り開く。
3,身を上下に開いた状態で、開いた面から続けて頭に包丁を入れ、頭を縦に二
つに割る。下まで切り離さないように。
4,手で内蔵とえらを取って水で洗い、残った内蔵や血を除いて水気をふく。


<腹開き>
ちかやわかさぎなどの小魚を、腹側から包丁を入れ、身を一枚に開くおろし方。
頭と中骨を除いて、天ぷらやフライなどにする。


** ちかの場合 **


1,身が柔らかいので、塩をふらずに包丁の先で軽くうろこを落とす。胸びれの下から
頭を落とす。
2,尾を左に背を上に置き、腹側に浅く包丁を入れて、内臓をかき出す。手早く水で洗
い、残った内臓と血を除いて水気をふく。
3,尾を左に腹を手前にして置き、頭の方から中骨の上に包丁を入れ、骨に沿って尾
まで切り開く。背を切り離さないように。
次に魚をひっくり返し、尾を右に置きかえ、今度は尾の方から包丁を入れ、同じように
骨に沿って切り開く。
4,尾の付け根で中骨を折り、身から外す。残った腹骨を包丁でそぎ取る。


<すり身を作る>
三枚におろした身をみじん切りにし、小骨をたたいてからする。酒やみそ、しょうが汁、
青じそなどを加えて、汁もの、なべもの、焼きものなどに使う。


** ほっけの場合 **
1,三枚おろしにした身を、皮を下に、尾側を右に向けて置く。左手でこの尾の端を押え、
包丁を持った右手を左手の下で交差させ、身
と皮の間に包丁を入れて皮を引きはがす。
2,腹骨を左手の指で探り、右手で引き抜く。(左利きの場合は、反対。皮をはがす時も
同じく)骨を抜くときは、骨抜きがあると、効率が良い。
3,包丁で身を細切りにし、小骨も一緒に細かくたたく。
4,すり鉢(またはフードプロセッサー)に移し、なめらかにする。


<尾頭つき>
頭と尾をつけたままで、えらや内臓を取り除く下ごしらえ。きんきなどの白身魚は
身が柔らかく崩れやすいので、一尾のまま煮つけるとおいしい。

** きんきの場合 **

1,塩をふり、流水の下で尾から頭に向けてうろこをこそげ取る。
2,えらぶたを開け、手でえらを引き出してはずす。裏返して反対側のえらもはずす。
3,えらぶたから内臓を引き出し、取り除く。手早く水で洗い、残った内臓と血を除いて
水をふく。
4,火が通りやすいように、両面の厚い部分に大きい×印に切り目を入れる。


** かれいの場合 **

1,塩をふり、流水の下でうろことぬめりをこそげ取る。
2,胸びれの下の方に3cmほど切り目を入れ(えらぶたが小さいため)、えらと内臓を
かき出す。
3,火が通りやすいように、両面の身の厚い部分に×印に切り目を入れる。
4,熱湯でサッとゆで、色が変わったらすぐに氷水に取り、ざるに上げて水気をふく。


<筒切り>

** さばの場合 **

1,頭を右に腹を手前に置いて、えらの下で包丁を入れ、頭を落とす。
2,腹は切らずに、包丁で内臓をかき出す。手早く水で洗い、残った内臓や血を除いて水
気をふく。
3,尾のつけ根に包丁の根元を入れ、尾を切り落とす。
4,さばを(1)と同様の配置にし、右端から適当な位置で包丁を入れ、まっすぐ下におろ
して骨も含めて切っていく。


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